Linuxにはたくさんのコマンドがありますが、ここではラズパイ初心者がよく使う基本コマンドを軽くご紹介します。
sudo
・コマンド例の行頭に「sudo」と書いてあることがよくあります。これは「管理者権限で実行しろ」という意味です。Linuxは1台のコンピュータを多数のユーザーで使うことを前提として作られているので、プログラムを書き換えたりなど取り返しがつかない重要な操作は、管理者権限でなければ実行できないようになっているのです。そもそも管理者権限でログインしている場合は、sudoは不要です。
apt-get
・ソフトウェアのアップデートやインストールを行うコマンドです。
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sudo apt-get update OSの更新情報を調べる sudo apt-get upgrade 上記コマンドで調べた更新情報に基づきOSをアップグレードする sudo apt-get install ソフトウェア名 ソフトウェアをインストールする |
chmod
・ファイルのパーミッション(権限)の変更。
・各ファイルには権限が設定されており、権限をもたないユーザーによる操作を制限しています。
・権限には「読む権限(r)」「内容を書き換える権限(w)」「実行する権限(x)」の3種類があります。
・ユーザーには「所有者(u)」「グループ所属者(g)」「その他のユーザー(o)」の3種類があります。
・ファイルのパーミッションがどうなっているのかを確認するには「ls」コマンドに「l」オプションをつけます。
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$ ls -l ファイル名 (lは小文字のエルです) |
・すると例えば下記のように表示されると思いますが、行頭の文字列がパーミッションを表しています。
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-rw-r--r-- 1 pi pi 27 1月 1 00:00 sample.txt |
・行頭の最初の文字は種類を示しており、「-」ならファイル、「d」ならディレクトリです。
・そのあとの文字は3文字ずつ、「所有者」「グループ所属者」「その他のユーザー」の権限を表しており、「r」「w」「x」がそれぞれ読む権限、書き換える権限、実行する権限があることを示しています。
・上記の例ですと、すべてのユーザーが読むことができ、所有者だけが書き換えることができ、誰も実行することができないファイルだということになります。
・権限が無いことをやろうとするとエラーがでることがあります。例えば自分に書き換える権限が無いファイルを書き換えようとすると、エラーが出てしまい、書き換えることはできません。そんなときは、「chmod」コマンドを使って権限設定を変更してみましょう。
・例えば「sample.txt」というファイルを誰でも書き換えできるように変更するには、下記のようにします。
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$ sudo chmod a+w sample.txt |
・「a+w」というオプションが付けられていますが、「a」は全てのユーザー、「+」は権限を付加、「w」は書き換える権限を表しています。
・逆に、誰でも書き換えできるファイルについて「その他のユーザー」だけは書き換えできないように設定したいのであれば、下記のように記述します。
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$ sudo chmod o-w sample.txt |
・「o-w」というオプションが付けられていますが、「o」は「その他のユーザー」、「-」は権限を削除することを意味しています。
pwd
・現在のディレクトリを表示する。(Print Working Directory)
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$ pwd |
ls
・ディレクトリ内のファイル名とディレクトリ名をリスト表示する
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$ ls |
・ファイルの種類ごとに色分けして表示されます。青=ディレクトリ、緑=実行可能ファイル、赤=圧縮ファイル等、ピンク=画像ファイル等。
・ ファイルの詳細情報を表示する
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$ ls -l (小文字のエルです) |
・ 隠しファイル、隠しディレクトリも表示する
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$ ls -a |
・修正した時間でソートして表示する
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$ ls -c |
・ls -lを1ページごとに表示する
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$ ls -l | more |
cd
・ディレクトリを移動する
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$ cd ディレクトリのパス |
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$ cd aaa 同じ階層にあるディレクトリaaaに移動する $ cd ユーザーディレクトリ(/home/pi)に移動する $ cd .. ひとつ上の階層に移動する $ cd ../.. ふたつ上の階層に移動する |
mkdir
・ディレクトリを作る
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$ mkdir ディレクトリ名 |
cp
・ファイルをコピーする
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$ cp コピー元ファイル名 コピー先ディレクトリ |
・ファイルを複製する
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$ cp 複製元ファイル名 新ファイル名 |
・ディレクトリをまるごとコピー
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$ cp -r コピー元ディレクトリ コピー先ディレクトリ |
mv
・ファイルを移動する
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$ mv 移動元ファイル名 移動先ディレクトリ |
・ファイル名を変える
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$ mv 現ファイル名 新ファイル名 |
rm
・ファイルやディレクトリを削除する
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$ rm ディレクトリ名かファイル名 |
・ディレクトリの中身も含めてフォルダを削除する
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$ rm -rf ディレクトリ名 |
cat
・テキストファイルの内容を表示する
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$ cat ファイル名 |
>(リダイレクト)
・コマンドの結果をファイルに出力する
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コマンド > ファイル名 |
・コマンドの結果を既存ファイルに追記する
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コマンド >> ファイル名 |
df
・ディスク容量を調べる
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$ df |
find
・ファイルやディレクトリを探す
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$ find ファイル名 |
・全ディレクトリからファイル名で検索する
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$ find / -name ファイル名 |
reboot
・再起動する
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$ reboot |